ビズベンチャーのメンタルヘルスキャンペーンで優勝したタラデールの若者、「大丈夫でなくても大丈夫」と語る

タラデールハイスクールのヘイミッシュ・ロビンソン(Hamish Robinson)さんは、短期間で日本について多くを学びました。

タラデールハイスクールのYear 1217歳の学年)のロビンソンさんは、ニュージーランドの高校生からなる5つのチームの一員として、国内のメンタルヘルスに取り組むための革新的な方法を考え出し、大きな賞を受賞しました。

ロビンソンさんのチームは、国連の「持続可能な開発目標」に対応するビジネスプランを48時間以内に考案する、第1回「Biz Venture Programme」で優勝しました。

17歳の彼は、学校のビジネス・スタディの授業を通じて、ヤングエンタープライズスキームの一環としてこのプログラムに参加しました。

「本来なら、(9月中旬の週末に行われる仮想交流会のために)ウェリントンに行く予定でしたが、Covid-19(新型コロナウイルス)の影響でオンラインになりました。」 ロビンソンさんは、初対面の人たちと30時間もコンピューター上で過ごすのは、変に思われるかもしれませんが、貴重な体験でした、と語っています。

全国から集まった5人の学生からなるチームは、彼の「男の隠れ家」に構えられ、日本のメンタルヘルスに取り組むことになりました。

ロビンソンさんの日本に関する知識は、ニンテンドースイッチと、伝統的な建物と近代的な建物が混在する建築物くらいしかありませんでした。

「日本のビジネス文化や生き方について話していました」とロビンソンさん。

「メンタルヘルスの制度は、あまり良いとは言えません。メンタルヘルスの問題は、弱みとみなされ、あまり話題にされません。

「自殺やうつ病の割合がとても高いんです。」 ユニセフの調査によると、日本はOECD加盟国の中で41位中37位と下位5位に入っています。ニュージーランドは38位で僅差です。

チームは、大坂なおみ選手のような有名人と仕事をしたり、看板に登場したりすることが典型的であると指摘し、「面と向かって」メッセージを発信することが、日本市場に参入するための最善の戦略であることを発見しました。

そこで、日本の若者の間でメンタルヘルスについてポジティブな会話を促進することを目的とした「大丈夫」という名の持続可能なアパレルブランドを開発することに焦点を当てました。

「弱さの象徴と見られるからこそ、ドラゴンやサムライのような強さの象徴を使ってメッセージを発信すべきなのです」とロビンソンさんは語ります。

「これは、今まで日本にはなかったことです。」 この革新的なソリューションは、優勝プロジェクトに選ばれ、他のSDGsとの関連性も評価されました。

タラデールハイスクールの生徒であるマージョレイン・ストラナガン(Marjolaine Stranaghan)さんもいるニュージーランドと日本から集まった数十のチームとの競争は厳しいものでしたが、ロビンソンさんは「有頂天」であったと述べています。

「勝利を手にすることができて、本当に嬉しいです。」 彼は、「大丈夫でなくても大丈夫」というメッセージを段階的に伝えることで、長い時間をかけて人々の生活に変化をもたらすことができることに期待を寄せており、いつか日本へ行きたいと考えています。

このパイロット版の成功を受けて、ビズベンチャーの協力者は、来年、ビジネスプランを実際の製品にすることを含め、より大規模な計画を考えています。

Education New Zealand(ニュージーランドの教育を世界に発信する政府公認機関)駐日代表の北岡美沙氏は、「将来的には、ビズベンチャーを両国で対面開催し、優勝チームがお互いの国を訪問することを計画しています」と述べました。

「学生のビジネスアイデアを市場で実現するために、両国のビジネスリーダーや関連組織と連携を図って、学生の旅費を支援したり、資金調達を行うことを計画しています。」